2010年10月18日
古い懐中時計に魅せられて
今のように1分1秒に縛られることなく、
ゆっくりと時間が流れていた時代のこと。
街角の街灯の下で立ち止まった紳士が、
背広の内ポケットからおもむろに何か取り出した。
夕陽に反射して光るもの。
長めのチェーンの先に輝く、そう懐中時計である。
しかしそれには一瞥をくれただけで、
すぐにしまいこんでしまい、そのまま佇んでいる。
一本の葉巻を吸い終わろうかという長いときの間、
紳士が再び時計を取り出すことはなかった。
そしてようやく現れた見目麗しき淑女ひとり。
二人は腕を組み合い、
暮れなずむ街をネオンに向かって歩いていくのであった。

1900年代初頭の手巻きの懐中時計。

スイス製。
E.B.CO. LEVANT WATCH の銘がある。

竜頭が3時の位置についていて、
手にした時に見やすい工夫。

純度0.8000の純銀のカバーに施された彫金も渋い。

100年近く経とうというのに、その動きは俊敏且つタフである。
恐らく、かの紳士はこんな時計を懐に忍ばせていたんじゃないかなあ。
あくせく時間を気にするための時計ではない。
コチコチ響く音を胸の奥で感じながら、愛しの君を待つ。
そんな“とき”を楽しむためのアイテムなのである。
size…antiqueで、かなり無理を言って譲っていただく形になってしまった。
大事にしよう。
この冬は、ちょっとさりげなく・・・。

ゆっくりと時間が流れていた時代のこと。
街角の街灯の下で立ち止まった紳士が、
背広の内ポケットからおもむろに何か取り出した。
夕陽に反射して光るもの。
長めのチェーンの先に輝く、そう懐中時計である。
しかしそれには一瞥をくれただけで、
すぐにしまいこんでしまい、そのまま佇んでいる。
一本の葉巻を吸い終わろうかという長いときの間、
紳士が再び時計を取り出すことはなかった。
そしてようやく現れた見目麗しき淑女ひとり。
二人は腕を組み合い、
暮れなずむ街をネオンに向かって歩いていくのであった。

1900年代初頭の手巻きの懐中時計。

スイス製。
E.B.CO. LEVANT WATCH の銘がある。

竜頭が3時の位置についていて、
手にした時に見やすい工夫。

純度0.8000の純銀のカバーに施された彫金も渋い。

100年近く経とうというのに、その動きは俊敏且つタフである。
恐らく、かの紳士はこんな時計を懐に忍ばせていたんじゃないかなあ。
あくせく時間を気にするための時計ではない。
コチコチ響く音を胸の奥で感じながら、愛しの君を待つ。
そんな“とき”を楽しむためのアイテムなのである。
size…antiqueで、かなり無理を言って譲っていただく形になってしまった。
大事にしよう。
この冬は、ちょっとさりげなく・・・。
