2011年01月09日

大正ロマン グラフィック

大正ロマン グラフィック

『グラフィック』 グラフィック社
創刊號 大正15年4月1日發行

大正ロマン グラフィック
大正ロマン グラフィック






手間暇を惜しまないで丁寧に創られたことが伝わってくるすばらしい画報。
古今東西の美術品が、オフセット十数度刷や金泥原色版等の
高等技術を駆使して見事に再現されている。
とにかく今見ても、印刷が綺麗なのである。
また、作品によって紙質を変えてあるところも凝りに凝っている。
解説に英訳を付けているところには、世界を意識した姿勢がうかがえる。

大正ロマン グラフィック





さらに美術品の紹介にとどまらず、現代の写真週刊誌顔負けの写真入の記事も楽しい。
そのいくつかを紹介すると・・・。



大正ロマン グラフィック

まずびっくりしたのがこれ。
大正時代の雑誌にこんなのいいのか(笑)

コメントがまた洒落ている。

大正ロマン グラフィック

世界一の御はねさんと来た。

これ、余程好評だったようで後にシリーズ化されて行く。
ただやはり時代なのか、第八號の読者の声の投稿で、
「アメリカのおはねも毎號では少々恐れ入ります。」
と苦言を呈されることになる。





大正ロマン グラフィック

これは最新の流行の帽子を紹介したもの。
何ともレトロな雰囲気である。





大正ロマン グラフィック

最新映画情報。
『松竹キネマ』というのが時代を感じさせる。





大正ロマン グラフィック

『さきの横綱栃木山の洋行』
家族を連れて欧米漫遊の旅に出るところを神戸埠頭でパチリ。
子供の体格と異様に鋭い眼光が印象的だ。





大正ロマン グラフィック

そして、こんなのが普通に記事になるんだと驚いたのがこれ。

『関西の大親分が子分と固めの盃』
なんでも明治神宮の神前で子分300人余りと固めの盃を交わした後、
堂々と社前を去っていくところらしい。





とまあこんな具合で、いつまで眺めていても飽きが来ない。

それが何と、創刊號から第九號まで、
専用の綴込み表紙にファイルされて残っているのである。

大正ロマン グラフィック
大正ロマン グラフィック



パラパラめくっただけで魅力的な美術作品や楽しい記事が満載である。

またそんな中、大正から昭和へ時代が変わるまさにそのときを実感できるものを発見。
是非また紹介したいと思う。





実はこれ、去年RERA RERA RU.で紹介してもらい一目ぼれ。
是非にと譲っていただいたもの。

大切に楽しみたいと思う。



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Posted by kaz at 20:25│Comments(2)アンティーク・古道具
この記事へのコメント
わたしも楽しみにしてます^^
Posted by RERA RERA RU. at 2011年01月10日 16:45
RERARERAさん、こんばんは。

貴重なものをありがとう!

大正時代にタイムスリップしながら、1冊1冊ゆっくり見させてもらいますね。
ボチボチここでも紹介しながら・・・。

見たくなったら見せてあげるからね。
Posted by kazkaz at 2011年01月10日 20:52
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    コメント(2)