2013年11月20日
男の誇り
今書き写している『男としての人生』のなかで、ちょうど先日、『男の誇り』という章を写し終えた。
身についた能の、高い低いはしょうがねえ、
けれども、低かろうと、高かろうと、
精いっぱい力いっぱい、
ごまかしのない、嘘いつわりのない仕事をする、
おらあ、それだけを守り本尊にしてやってきた

これは、山本周五郎の『ちゃん』という小説を題材に、男の誇りについて考える内容だったのであるが、そんな矢先、まさにそんな男の誇りがひしひしと伝わってくる仕事に出会ってしまったのである。
それが、この一皿に集約されている。
素材、仕込み、調理、飾り。
どこをとっても、何一つ手を抜いていない。
そこまでするのか!というこだわりが、この一皿にいくつも隠されているのである。

そんな仕事が出来たら幸せだ。
そんな思いにふける秋の夜。
