2009年07月01日
ウィスキースキットル

ウィスキー、特にバーボンが好きで
旅先には必ずこんなスキットル何本かに詰めて持っていく。
そんな習慣を持つに至った、というか
そもそもスキットルに興味を持つにはきっかけがあった。
今を去ること、20年くらい前のこと、
京都の哲学の道を歩いていたときだった。
ちょうど今頃の季節で、雨が降っていたと思う。
霧に煙る京都の町を見下ろす道端のベンチに
年のころなら70歳くらいの粋な感じの老夫婦が座っていらした。
特に会話を交わすでもなく、ぼんやり町を見下ろしている。
その時、ふとご主人がスラックスのポケットから
銀色に光る小さな容器を取り出し、
おもむろにふたを開けると、クイッと一口やった。
よく見てみると、ウィスキーを入れるアルミ製のスキットルだった。
その所作がなんとも言えずかっこよく、
今だにその光景が、京都の町並みとともに焼きついている。
今でも、旅先でバーボンをやるとき、
なんか、あのときのあのひとを意識して気取っているみたいだ。
Posted by kaz at 22:56│Comments(0)
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