2010年12月28日

日本の鉛筆の歴史

で、昨日のMITSUBISHI9000の缶に入っていたお宝とは・・・。

1950年前後、日本の鉛筆が進化を遂げた頃の貴重なもの。





日本の鉛筆の歴史

まずは、三菱鉛筆9800。
1946年の発売以来、9000と同じく今もまだ現役バリバリである。
PAT.NO.や箔押しの色が違うものが数本。
昨日紹介したJISマークは一本だけに付いていた。

中でも貴重なのが、社名が『真崎大和鉛筆』になってるもの。

日本の鉛筆の歴史

現在の三菱鉛筆は1887年に『真崎鉛筆製作所』としてスタートし、
1908年から『真崎市川鉛筆㈱』となり、
1921年に『真崎鉛筆㈱』、
そして1925年から1952年まで『真崎大和鉛筆㈱』を名乗る。

つまり、1946年から1952年当時のものであることがはっきりしているのだ。
こういうのは気持ちいい。





お次はこれまた貴重な、Masaki-YamatoのSEVEN STARS。

日本の鉛筆の歴史
日本の鉛筆の歴史

三菱鉛筆のブランド名が行書体の縦書きで表記されている。
持ち主はナガシマさんだったようだ。
こんな風に名前を書くとこを削ったのも懐かしい。





そして、最後にトンボ鉛筆の名品。

三菱鉛筆の9800が1本10円で、9000が20円で売られていた1952年、
満を持してトンボ鉛筆が1本30円の高級鉛筆で打ってでる。

それが、TOMBOW Homo。
現行のMONOが発売される1967年までトンボの鉛筆をリードする。

日本の鉛筆の歴史
日本の鉛筆の歴史





たかが鉛筆。
されど鉛筆。

貴重な品々を譲ってくれたRERA RERA RU.に感謝感謝である。





それにしても、このナガシマさん。
鉛筆の削り方から、かなりできるお方と見た。

日本の鉛筆の歴史






同じカテゴリー(アンティーク・古道具)の記事画像
古い革の風合い
精工舎のトラベルクロック
折りたたみイス用革ケース
再びプラチナの彫刻機
日本の夏 芝浦製作所の夏
ドイツAddiator社の計算機
同じカテゴリー(アンティーク・古道具)の記事
 古い革の風合い (2014-10-25 01:12)
 精工舎のトラベルクロック (2014-06-07 22:14)
 折りたたみイス用革ケース (2014-06-04 23:57)
 再びプラチナの彫刻機 (2014-06-02 22:51)
 日本の夏 芝浦製作所の夏 (2014-05-31 22:16)
 ドイツAddiator社の計算機 (2014-05-26 22:09)

Posted by kaz at 21:38│Comments(4)アンティーク・古道具
この記事へのトラックバック
 先日手に入った三菱鉛筆 9000番!確かに、ファーバーカステルの色だ。削ると、まだ鉛筆特有の木のにおいがした。 今でも三菱鉛筆 9000番は売ってるんだけど、まるで別物。今売って
三菱鉛筆 9000番【旭川スチームパンク計画】at 2012年08月22日 17:09
 先日手に入った三菱鉛筆 9000番!確かに、ファーバーカステルの色だ。削ると、まだ鉛筆特有の木のにおいがした。 今でも三菱鉛筆 9000番は売ってるんだけど、まるで別物。今売って
三菱鉛筆 9000番【旭川スチームパンク計画】at 2012年08月22日 17:11
この記事へのコメント
す、スゴイ!
kazさんの探究心に感服しました!
Posted by RERA RERA RU. at 2010年12月29日 12:54
RERARERAさん、今年もお世話になりました。

探究心なんてそんなだいそれたもんじゃないですよ。
いつも貴重な逸品や面白い素材を譲っていただけるからこそ
こんなブログでもやってこれたんですねえ。
感謝感謝です。

来年もまたよろしくお願いしますね。


では、また。
Posted by kazkaz at 2010年12月29日 20:45
kaz さん、こんにちは。


 『真崎大和鉛筆㈱』の刻印は、話の内容として他のブログの方も触れられていたりするんですが、写真はなかなかなくて、こちらのブログで拝見したのが初めてでした。

 本当は集める気などなくて、どうせなら古い鉛筆を使いたいなんて思ってはじめたんですが、気がついら周りは古い鉛筆だらけになってます。
 なんだか、鉛筆って、自分にとっては、ただの筆記用具を通り越して過去の記憶と直結した不思議アイテムになってしまってます。

2年近く前の記事では有ったのですがとても参考になり、トラックバックさせていただきました。
Posted by NAMWO at 2012年08月23日 12:33
NAMWOさん、こんばんは。

鉛筆一本でも立派な歴史なんですよねえ。
NAMWOさんのように実際に使っていれば、それを尚更肌で感じるんでしょうね。

今後ともよろしくお願いします!
Posted by kazkaz at 2012年08月23日 21:14
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
日本の鉛筆の歴史
    コメント(4)